2012年 11月 18日 18:57
ponpoccoの「推薦図書コーナー」♪
Ponpoccoが非常に魅せられているイタリアルネサンス期の政治家・軍事家「チェーザレ・ボルジア」(「ヴァレンティノ公」)
(興味ある方は・・・2010年5月の推薦図書を参照してください)
彼は「マキャベリ」の『君主論』のモデルとなった人物であり、まさにマキャヴェリズムを具現化した代表格として位置づけられている。
『君主論』は政治思想のカテゴリーからみると現実主義の古典的バイブルで、共和制を論じた『リヴィウス論』(『ローマ史論』岩波文庫)と対になるものである。
マキャヴェッリは本来、共和主義者であったが、イタリア戦争の混乱した現実に直面して、チェーザレのような強力な君主によるイタリア統一が肝要と考えるようになった。
そこで『君主論』では、政治を宗教や道徳から分離して政治力学を分析している。
一方、一般的にはマキャヴェッリの思想は道義や倫理を無視した非道な政治を肯定し冷酷な権力論を説いたと考えられ、「マキャヴェリズム」という言葉を生み出した。
その後、悪徳の書としてマキャベリの評価は墜落するが、18世紀に入り、「ルソー」が『社会契約論』のなかで『君主論』は共和主義者の教科書と讃え、その後「モンテスキュー」や「ヘーゲル」も『君主論』を支持し、客観的・近代的な政治学の始祖と考えられるようになった。
さて、今回紹介する本は、しばしばこの『君主論』と比較される『韓非子』。
◆『韓非子』 (西野広祥 市川宏(訳) )
『韓非子』は、中国の「マキャヴェリズム」と称されているので、ponpoccoは当然ながら興味深々。
しかし『韓非子』は、マキャベリの生きた時代から千年以上も前に書かれた書物である。
『孫子』がクラウゼヴィッツの『戦争論』と比べられるのと同じように、比較対象するのはどうかな・・・とも思うが・・・。
この本は現代語訳版で、とにかく読みやすく分かりやすい。
難解なだけの用語を避け、中国の思想や古典の初心者でもわかるよう平たい言葉を用いて訳しており、読んでいて行き詰まるところがまったくない。
この時代の歴史的な背景や作中に登場する人物についても丁寧な解説が加えられているので、あまり知識がなくても安心して読めるのが何よりの魅力だ。
簡単に言うと、“非情の書”という帯に書かれたコピーの通り、冷徹な帝王学について述べられた本ではあるが、豊富な説話と魅力的な語り口は娯楽の為に読んでも充分に楽しめるので一読あれ♪
2012年 10月 26日 15:21
ponpoccoの「推薦図書コーナー」♪
本棚を整理していたらふと目にとまった本を再読してみました。
◆『決断力』(羽生善治著 角川ONEテーマ21 2005)
かれこれ6・7年前に読んだ本ですが、今読み返してみても決して古さを感じさせる本ではなかったのでUPしてみました。
羽生さんといえば頂点を極めた人ですが、生きるスタンスは常に挑戦者。
そこがスゴイと思ったし、とにかく柔軟な姿勢が面白いです☆
タイトルを真に受け、これを読んだら決断力がつく!
といった類の書籍ではありませんよ(笑)!!
さてさて、本書の構成は5章立て。
第1章 勝機は誰にもある
勝負の土壇場では、精神力が勝敗を分ける / 勝負どころではごちゃごちゃ考えるな / 単純に、簡単に考えろ!他
第2章 直感の七割は正しい
プロの棋士でも、十手先の局面を想定することはできない / データや前例に頼ると、自分の力で必死に閃こうとしなくなる、他。
第3章 勝負に生かす「集中力」
深い集中力は、海に深く潜るステップと同じように得られる / 集中力を発揮するには、頭の中に空白の時間をつくることも必要である、他。
第4章 「選ぶ」情報、「捨てる」情報
最先端の将棋を避けると、勝負から逃げることになってしまう、他。
第5章 才能とは、継続できる情熱である
才能とは、同じ情熱、気力、モチベーションを持続することである / 子どもは「できた!」という喜びが、次の目標へのエネルギー源になる、他。
ponpoccoの印象に残ったのは、「続けることの大切さ」。
エジソンの「天才とは1%の閃きと99%の努力である」とゆ~名言がありますが、
この言葉は、どの世界にも共通する真理をついた言葉なのだと思います。
羽生さんも、プロ棋士になるためには、天性の才能よりも、ずっとあきらめずに続けることの方が大事であると。
特に気に入ったキーワードはこちら。
○決断は勇気。決断とリスクはワンセット:積極的にリスクを負うことは未来のリスクを最小限にすること。
○常識を疑うことで新しいアイディアや新しい考えも生まれる。
○最善の戦略は、大局観と事前研究から生まれる。
○年齢に関わらず、常に、その時、その時でベストを尽くせる。
そういう環境に身を置いている―それが自分の人生を最大に豊かにするポイント。
○自分の得意な形(型・スタイル)に逃げない。オールラウンドプレイヤーでありたい。
○プロらしさは力を瞬間的ではなく持続できることだ。
○知識は使いこなして初めて役立つ。
○失敗はアプローチを変えることで昇華する。出来ないことがあっていい。向き合うことが大切。
○可能性を見出せない時は、敢えて未知の領域に踏み出してみる。
○何事も満足、収穫を見つける。それが次の原動力になる。
○集中力は根気、根気は体力によって養われる。体を大切にして。
羽生さんの将棋人生を通して、人生や何かしらの試みに対する取り組み方や考え方といった、大きな、または漠然とした問いに対する答えのヒントが、本書で見けられると思います。
才能=10年20年30年同じ姿勢で同じ情熱を傾けられること。
2012年10月27日 16:39 ponpocco
「俺の遊びに対する情熱」! まさに才能に間違いありません!!!
2012年10月26日 20:59 いつまでもオフローダー
えっ?俺の遊びに対する情熱・・・かい^^
何事も努力と情熱だな~~~ 三日坊主です^^
2012年 10月 03日 13:01
ponpoccoの「推薦図書コーナー」♪
本日紹介する本はこちら。
◆『透明素材/透光素材』 (商店建築社)
ponpoccoは現在とある店舗の内装デザインちゅう。
この本は、ショップに見るガラスと樹脂素材のデザインの店舗写真、
つづいて店舗コンセプト、デザイナー&施工情報、設計図、使用素材などが盛り込まれています。
ただ見ているだけでも視覚と脳を刺激されるし、実際の仕様素材が掲載されているので、現実的な計算にも役立ちます。
本書は、おもに4つのカテゴリーから編成されています。
① 「透ける」ファサード : ガラス、樹脂材を多用したファサード。
② 「透ける」床、壁、天井 : 強化ガラスの光床や光壁、光天井など。
③ 「透ける」パーティション&スクリーン&照明が組み込まれた事例など。
④ 「透ける」家具&什器 : ガラスや透明樹脂材を用いたテーブル、カウンターや什器など。
ponpoccoが本書の中で気に入ったのが
●『G.B.ガファス梅田店』
什器のデザインが特徴的
●『ファクトリーシン』(神戸)
コンセプトは、視覚・嗅覚・味覚をリアルに感じるエンターテイメントショップ。
2012年 07月 23日 18:13
ponpoccoの「推薦図書コーナー」♪
早稲田大学ビジネススクールの人気教授の講義を書籍で再現した本。
内容は、マイケル・ポーターのポジショニング理論に基づいた経営戦略のケーススタディ集。
理論やフレームワークの紹介だけでなく、それを具体的な日本企業の事例で説明している為非常にイメージがわきやすい本でおススメ。
経営戦略は企業経営において最も重要な根幹部分。理にかなった経営戦略なしに、よい経営をすることはできません。
端的に言えば、経営戦略とは経営の「意思」であり、多様なステークホルダーとの「約束」。
どのような会社を目指すのか、のような存在になりたいのかを意思表示し、株主や顧客というステークホルダーと約束するものが経営戦略。
企業は設立手続きを行い、登記をすれば誰でもつくることができます。しかし、それだけでは所詮「箱」をつくったにすぎません。
経営戦略を練り込み、明らかにすることによって、企業に「魂が宿る」と。
グローバル競争が加速し、環境が激変する今、多くの日本企業は経営戦略の見直しを迫られている中で、鮮度の高い新たな戦略をどう立案するか。
事例と理屈(理論)と道具(フレームワーク)の3要素がかみ合ったとき、生きた戦略が導き出せると著者は言う。
フレームワークを使って現状を整理する際に大事なのは、そこから何を発想するかだ。
著者は逆読みを心掛け、たとえば「SWOT分析」では、「弱み」こそ「強み」にならないか、「機会」は本当に「機会」なのか、「脅威」は「機会」ととらえられないかなど、あえて逆の発想で考えようと努めているという。
本書は「入門書」に徹しているため、経営戦略に関する既存のツールである、3C分析、SWOT、ヴァリュー・チェーン、アドバンテージ・マトリクス、アンゾフのマトリクス、PPM等々を概観する。
ponpocco的ぼやきとすれば、理論のみならずケーススタディーの内容もすべてが概観にとどまっているため、あと一歩、その先を知りたい気持ちになり・・・
当然ながら、ならば、早稲田大学ビジネススクールへ行け!とゆ~ことになるのかしら(笑)。
2012年 07月 23日 18:13
camera.studio-proud.net